更新日: 2026-09-23
重要事項説明の水害リスク説明、何をどこまで書くか(2020年義務化)
2020年(令和2年)8月28日の宅地建物取引業法施行規則の改正で、重要事項説明に水害ハザードマップにおける取引対象物件の所在地の説明が加わりました。制度の背景や対象になるハザードマップの種類は「重要事項説明にハザードマップを載せる義務、何をどこまで示せばよいか」で整理済みなので、この記事では実際に重要事項説明書へどう書くか、書面の型に絞って整理します。
書面に残す4つの要素
国土交通省のQ&Aが求めているのは「地図を見せて説明したこと」ですが、後日の確認や紛争予防のためには、口頭説明だけでなく次の4つを書面(重要事項説明書の特記事項欄など)に残しておくと安全です。
- 使用したハザードマップの名称:どの市町村の、どの種類(洪水・内水・高潮)のハザードマップを使ったか
- 作成年・更新日:ハザードマップ自体がいつ作られた・更新されたものか
- 入手日(取得日時):説明者がその地図をいつ入手・確認したか
- 対象物件の該当状況:該当あり・なし・区域外、のいずれか
該当なしの場合の書き方の型
区域外であっても「説明しなくてよい」わけではなく、「ハザードマップにおける物件の所在地を示す」義務そのものは残ります。書き方の型は次のようになります。
「〇〇市が公表する洪水・内水・高潮ハザードマップ(〇年〇月作成・〇年〇月〇日確認)において、対象物件はいずれの浸水想定区域にも該当しない。」
該当ありの場合の書き方の型
該当がある場合は、区域の名称と、できれば想定される浸水深まで書き添えると丁寧です。
「〇〇市洪水ハザードマップ(〇年〇月作成・〇年〇月〇日確認)において、対象物件は想定最大規模の洪水浸水想定区域(浸水深0.5m以上3.0m未満)に該当する。」
浸水深の数値まで読み上げる法的義務はありませんが、書面に残しておくと「地図を示しただけで具体的な説明がなかった」という後日の指摘を避けやすくなります。
土砂災害警戒区域は別の欄に書く
水害ハザードマップの説明義務と、土砂災害警戒区域の説明義務は、宅建業法施行規則上の別の条項にもとづく別々の項目です。同じ欄にまとめて書くと、どちらの義務を果たしたのかが後から分かりにくくなります。土砂災害警戒区域の調べ方と書き方は「土砂災害警戒区域は重要事項説明でどう扱うか」で別途整理しています。
書く前に確認しておくこと
書面の文言を固める前に、対象物件がどの区域に該当するか・出典と取得日時は何かを先に確定させておく必要があります。市町村が公表しているハザードマップ原本での確認が前提ですが、複数の市町村を担当している場合、都道府県のポータルサイトや国土交通省 ハザードマップポータルサイト「重ねるハザードマップ」で先に当たりをつけておくと、確認作業の見通しが立てやすくなります。
本記事は2026-09-23時点の公表情報にもとづく一般的な情報提供であり、法的助言ではありません。実際の書面の文言は宅地建物取引士・自社のコンプライアンス部門にご確認ください。
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